🪷 窓ふきの記憶

今年もあと二週間。

数年前の年末、ベランダのサッシを雑巾で拭いたら、汚れがよく落ちた。嬉しくなって、丸二日間、そればかりに没頭した。

大晦日の夕方、右肩の筋肉がうなりはじめた。

元日の朝には腕が動かなくなり、寝返りもできず、半身を起こすこともできなかった。病院も薬局も閉まっていて、二日間、寝床でじっとしていた。

三日の朝、ようやく開いた薬局で筋肉痛と神経痛に効く薬を飲んだら、一発でよくなった。自然回復だったのかもしれない。けれども、その苦しみは身体に刻まれている。

それ以来、十二月の中旬になると少しずつ窓をきれいにして、年末は本を読んで静かに過ごすようになった。

忠臣蔵の討ち入りが終わる頃になると、あの年末年始の苦しみを思い出す。痛みもまた、季節の合図になっている。

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