学生時代のエピソードを、とりとめもなく書き留めていた。
平日の夕方だけ働くようになってから、それらを時系列に並べて、小冊子にして、次のラグビー部OB会に持っていこう。
ちょっと自慢して、来てくれた人に配ろう。
そんな、ささやかな老後の楽しみとして、コツコツ作業を続けていた。
大学1年の夏休みに帰省するところまで、なんとかまとめた。
それだけで40ページになってしまい、小冊子にしたら力尽きてしまって、そのまま机の上で眠らせていた。
しばらくして、社会人になってから入ったクラブチームの集まりに久しぶりに顔を出したとき、この小冊子を配って読んでもらったら、思いがけず好評だった。
それがうれしくて、「じゃあ大学4年間を早く仕上げよう」と書き進め、書き終えたら、今度はこのクラブチームのことも書きたくなった。
“自分が読みたいと思う本を作ればいいんだな”。
そう思うようになってから、大学4年間の思い出は、気づけば3冊の小冊子になっていた。
そして、それをもとにして、一冊の青春スポーツノンフィクションができてしまった。
あれこれ考えすぎるから、歩みが止まってしまうんだ。
昔からのモットーでいけばいい。
「ボールを持ったらとにかく突っこむ」。
こけたら、また立てばいい。

