唐突に、中学時代の記憶が浮かんだ。
森田健作さんが青春ドラマで演じていた剣道男子に憧れて、
地元の警察官がボランティアで教えてくれるという流れに乗って、
私は剣道を始めた。
そのまま高校でも剣道部に入ったが、
中学の終わりに少し触れただけの私は、
町道場で鍛えられ、中学大会で名を馳せていた連中には追いつけなかった。
結局、補欠のまま終わった。
大学に入る頃にはラグビーに夢中になり、
親に買ってもらった防具も、
寮に持って行ったものの質屋に預けて流してしまった。
高校時代の剣道部には、正直ほろ苦い記憶しかない。
けれど、一つ上の先輩がよく言っていた
「苦しいときこそメチャクチャ頑張れ」
という言葉だけは、今でも胸の奥に残っている。
あれは、私にとっての priceless な一言だ。
七転八倒して、いまだに起き上がれないままのような気もする。
それでも、どこかでその状態を少し楽しんでいる自分がいる。
きっと、あの頃の“俺も男だ”という気負いが、
今の私のどこかに、まだ静かに息をしているのだろう。
