ベランダで少し冷めたお茶を飲みながら、僕はMacの画面を眺めていた。
「プリント中」のバーは、さっきから1ミリも動いていない。
「……あー、またやってる」
隣の部屋では、ゲンちゃん(息子)のWindowsノートPCの指令を受けて、プリンターが「ガタガタ」と音を立てて動き出す。
安物の互換インクでも、あいつら(ゲンちゃんとWinマシン)は要領がいいというか、泥臭いというか、とにかく前に進む。
一方で、僕のMacは「きれいな顔」をしたまま微動だにしない。
純正じゃないインクを一本入れただけで、
「ボク、不純なものは受け入れられません」
とでも言いたげに、そっぽを向いている。
「お前さ、そんなに正しく生きようとしなくていいんだよ」
画面に向かってぼそっと呟く。
正論ばかりじゃ息が詰まるのは、人間もOSも同じなのかもしれない。
こいつ(Mac)の潔癖さも、ある意味じゃ「自分に正直」ってことなんだろう。
僕は諦めて立ち上がり、あいつの頭を撫でるように、電源ボタンをそっと押し直した。
明日になれば、また機嫌を直してくれるかな。
まあ、直らなくても、今日はもうお茶が美味しいから、それでいいや。
(互換インクカートリッジに変えた途端に起きた出来事なのです。)

このお話は小説ではありません。
事実なのです。
今、プリンターを再起動させたら復旧したんです。
ブラザー君、犯人は貴方でしたね。。。