ー名前の地底に眠っていた物語ー
息子が生まれた日、
看護師さんがふと呼んだ「げんげん」。
家族や周りの人たちが自然に使い始め、
幼い頃の呼び名として定着した。
やがて成長し、本名で呼ばれるようになったとき、
「げんげん」は一度、静かに地中へ潜った。
時が流れ、
私がパソコンを手にし、
テレホーダイの夜に初めてチャットを開いたとき、
ハンドルネームとして選んだのは、
やはり「げんげん」だった。
そこから
「ゲンゲン一家の日々」というホームページが生まれ、
gengen33 という名前が私の“屋号”になり、
ドメインにもなった。
そして昨日、
「大川端の創作棟梁」を名乗った瞬間、
その名前の奥に眠っていた
地底の大きな岩のような記憶が
静かに浮かび上がってきた。
すべては、
あの日の「げんげん」から始まっていたのだ。
