サンマの話

サンマはかつて10月に房総沖で獲れるものが主流で秋の定番のサカナとなっていましたが、現在では輸送手段も多様化して8月初旬の道東(北海道の東部)沖の若魚から築地の市場を賑わします。そんな訳で新サンマが築地市場の鮮魚のセリ場に出回り出したのでサンマの能書きいってみましょうか

サンマはもともと北のサカナでオホーツク海周辺にいますが産卵のために寒流にのって南下するのです。従って漁場も水揚げ港も8月初旬の北海道東沖から始まって三陸、常磐、房総と南下していきます。

漁法は集魚灯を利用した棒受網漁業でそれこそ一網打尽ですので、魚群が紀州沖や土佐沖まではなかなか辿り着けないようです。そういえば那智勝浦へ出張すると、脂のぬけたサンマを使ったサンマずしや丸干しをよく見かけます。

はやいものは7月から市場におめみえするこの新サンマ、量が少ないのといわゆる“初物”好きに支えられて非常に高値で取引されます。この高値をみて登場するのが解凍サンマです。これは前年の盛漁期に水揚げ量が増えて相場が下がった時に冷凍保存したものです。そしてこの解凍サンマは漁が本格化して相場が下がり、スーパーのチラシに盛んにサンマが姿を現すころにはいつのまにか消えてしまうのです。

昔から“サンマがでるとあんまがひっこむ”と言われるほどこのサンマには脂がありカロリーも高く栄養満点です。ビタミンBはレバー並みでビタミンAも豊富です。マンションでは煙が気になりなかなか思い切りサンマも焼けないので七輪持ち込みでどこかでサンマ・オフ会なんていうのはどうでしょう。

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